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平子理沙/Lotta Love(1996)

hirako

モデルの平子理沙が1996年に発表した5曲入り1stアルバム。トイズファクトリー傘下の渋谷系レーベル「bellissima!」からリリースされた。プロデュースは小日向歩。

洋楽好きとして有名な平子理沙。特にエアロスミスや80年代ロックのファンらしいが、本作は彼女の趣味嗜好から少しだけ逸れて、同時代のブラックミュージックを意識した作品となっている。

特に、前半の二曲が抜群に良い。
M1「フレンド」は90年代R&B屈指の名曲TLC「waterfalls」を下敷きにしたと思しきトラックに、平子の舌足らずなウィスパーボーカルが乗っかるメロウな佳曲。続くM2「MAGIC」が本作のベストトラック。西海岸の香り漂うシンセと、謎のフィメールラッパーGIGIによるタイトなラップが平子のか細い声と非常に相性が良く、Gファンクのメロウネスとガーリーを融合した超オリジナルな一曲。もちろんコミックソングの類ではなく、シティポップとして十分に聴き応えがある。

オススメは上記の二曲だが、その他にも興味深い楽曲が並ぶ。M3「Blowing My Mind」はレイドバックした曲調の、何の変哲も無いR&B。しかしクレジットに「Backing Vocal:Kelly Price」の文字が!!なぜデビュー前のケリー・プライスが平子理沙のアルバムに参加しているのか理由は不明だが、R&Bマニアの方は是非チェックして頂きたい。M4「End of the Century〜愛するあなたへ〜」のサウンドはロック寄りだが、「ブラウン管の中じゃタレントみたいな評論家達が今日も討論」といった具合の、謎に攻撃的なリリックが印象的な味わい深い一曲(作詞:平子理沙、鍋島日御子、太田千尋)。

本作のリリース後、平子は同じベリッシマから2作のアルバムをリリースする。1997年の2nd『PRIMITIVE LOVE』(吉田豪から名盤と評され、「後追いGIRL POP」にも掲載されている彼女の代表作)、2000年の3rd『Don't Walk This Way』(KICK THE CAN CREWも参加した全曲エアロスミスカバーの怪作)、いずれもクオリティは申し分ないが、2作目以降は本人の歌唱力も向上し、声を張ったスタイルに進化してしまっているため、90年代R&B+ガーリーなウィスパーボイスという組み合わせは、本作でしか味わう事ができない。

280円棚における出現頻度は高め。ちなみに僕はブックオフではなく、GEOのセールにて50円でゲットした。(F氏)
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light mellow部

Author:light mellow部
輝かしい70~80年代の名盤の影で完全にエアポケットと化した90~00年代産シティポップ。ブックオフとかハードオフでゴミみたいな値段で売られてるCDを執拗に堀漁る重箱の隅みたいなブログです。似たような趣味の人達の集まり共同で書いてます。たまにイベントもやります。名前は、音楽ライターである金澤寿和さんの提唱する「Light Mellow」の概念を拝借しました。
Twitter:@hukihuki5