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Trade Love/paradise door(1995)

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青空が広がるリゾート・アイランドへと誘ってくれる 楽園の扉(パラダイス・ドア)

Trade LoveはELIKA(本名 島影江里香)と徳永暁人(doa)を中心に結成されたユニット。ELIKAは89年に90年代前半のJ-POPを牽引するビーイング系列のレーベルからデビューし、"女の子の本音"といったコンセプトを打ち出したガールポップな作品をいくつかリリースしている(東海地方でラジオパーソナリティーをつとめていた経歴もある)。徳永暁人は同じくビーイング所属のコンポーザーでZARD、B'z、倉木麻衣等を手がけている。彼はベーシストでもありロックバンドdoaの中心人物。ここまでの簡単な紹介やアルバムジャケットからも伝わると思うが、このparadise doorという作品は一言で説明すると「ZARD meets シティポップ」といった風情のリゾート・アルバム。角松敏生/ON THE CITY SHORE、杏里/Timely!や二名敦子/Windy Island等80年代を席巻したリゾート・サウンドであるが、これらと本作は地続きでありながらもある種の断絶を感じずにはいられない。ボーカルは元気一杯のびのびしているしシンセのフレーズはやたら大げさでチープだし、ミキシングは直線的に整えられていて、J-POP的。このアンビバレンスな要素はparadise doorの魅力の1つと言える。

80年代のビーイング関係の印象的な作品としてレーベル創設者 長戸大幸がプロデュースし西村昌敏(FENCE OF DEFENSE)、織田哲郎、笹路正徳がサウンド面に関わった亜蘭知子/浮遊空間(1983)がある。90年代のビーイングの活動からは浮遊空間の様な挑戦的な姿勢はあまり感じられないが、Trade Loveには前述の徳永暁人以外にもDEENやDIMENSIONのメンバーがレコーディングに参加しており、いずれのバンドもAOR・フュージョンに根ざしている。ELIKA自身もソロ作品でAORカバーを披露していたりする。編曲をすべて担当している徳永暁人のスラップベース、ほとんどの楽曲で挟まれる増崎孝司、田川伸治によるエモーショナルなギターワークは「そういうの」が好きな人にとってはたまらないだろう。

1. Surf-riding Dream (作詞:島影江里香/作曲:大門一也)
2. 愛を描いて〜Let's Kiss the Sun〜 (作詞:吉田美奈子/作曲:山下達郎)
3. Eyes (作詞:島影江里香/作曲:金田一郎)
4. Night Sky (作詞:島影江里香/作曲:濱田金吾)
5. Stop!〜時を止めて〜 (作詞:島影江里香/作曲:棚部陽一)
6. Temptress (作詞:島影江里香/作曲:濱田金吾)
7. Seaside Love -Album Version- (作詞:島影江里香/作曲:大門一也)
8. Sunday Morning (作詞:島影江里香/作曲:濱田金吾)
9. 真夏のSymphony (作詞:島影江里香/作曲:内藤慎也)
10. ひき潮 (作詞:島影江里香/作曲:大門一也)
11. Sunny Summer Days (作詞:島影江里香/作曲:大門一也)
(全編曲:徳永暁人)


美しいコーラスワークから始まり夏の到来を告げるM1、山下達郎の楽曲をハイエナジーにカバーしたM2、濱田金吾が異様にボソボソ歌うデュエットM4、ニューエイジな風情すらあるM5、ボソボソ声を挽回してくれるこれぞ濱田金吾作曲なM6、本作がレコードなら恐らくB面1曲目であろう聴く者を問答無用で永遠の夏に連れて行くキラーチューンM7、ELIKAのガールポップ面を感じられるM9、夏の終わりを感じさせるバラードM10、杏里歌謡としか言いようのないファーストシングルM11。全曲必聴、真夏の海岸線を走る車のカーステから流れて欲しいアルバム第1位、CDの再発熱望。(タイ)
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Author:light mellow部
輝かしい70~80年代の名盤の影で完全にエアポケットと化した90~00年代産シティポップ。ブックオフとかハードオフでゴミみたいな値段で売られてるCDを執拗に堀漁る重箱の隅みたいなブログです。似たような趣味の人達の集まり共同で書いてます。たまにイベントもやります。名前は、音楽ライターである金澤寿和さんの提唱する「Light Mellow」の概念を拝借しました。
Twitter:@hukihuki5