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イメージ・アルバム/クジラの海 Living Whales(1991)

クジラ
音楽を聴いていく中で、自身の未知なるジャンルへの乗り継ぎを手助けしてくれる、そんなハブのような存在のアーティストがあなたにもいるのではないだろうか。例えばそれが、黒住憲五の"BOXING DAY"や亜蘭知子の"神経衰弱"から清水靖晃、マライアへの経由だったり、崎谷健次郎や鳥山雄司から西村由紀江"Lyrisme"への接続だったり。日本のロック・ポップス界では細野晴臣がその最たる一人の様に思えるが、はっぴいえんど、ティン・パン・ファミリーとして御大と名を連ねるギタリスト・鈴木茂からの小さな接続について紹介したい。
"クジラの海"はNHK「世界ネコ歩き」等で有名な動物写真家・岩合光昭の作品で、写真集・LD・CDの3媒体で出版されている。CD版は作品に対するイメージ・アルバムで、持ちごたえのある厚みと質感が本さながらのデジパック仕様にミニ写真集とポストカードが付いてくる。クジラと言えば、イルカと共にニューエイジ、ヒーリング系のジャケットの定番とも言え、神秘主義的象徴の一つであるのだが(気になる方はラッセンブームのついでにアカシックレコードやレムリアについて調べてみてください…)、本アルバムには製作陣に勝又隆一、三沢またろうという米米CLUB関係に加えて、サウンドプロデューサーとして鈴木茂が迎えられている。
ここまでの説明である程度「ご想像通り」のサウンド展開については紹介できたと思うので、海が…雄大な…ゆったりとした…という話は省略。イージーリスニング調でありながらもフュージョン由来の明快なメロディー、異様にダイナミックな音量で配置されたパーカッション、完全にシンセ音と化したVoice:彩恵津子が印象に残る。鈴木茂のソロ以外でのディスコグラフィーを辿れば、1978年の[PACIFIC]、80年代末期にリリースされた[Sunset Hills Hotel]シリーズから本作、そして翌年の[Gentle]シリーズまでの流れは非常にスムースでありブレもない。buとしては3曲、南太平洋系シンセポップM3.Magic Bubbles、NHK自然ドキュメンタリーEDらしさが三原善隆-Moonlight Whisper(名曲)と並べて聴きたくなるM8.Water Forest、そして鈴木茂によるバレアリック・フュージョンM9. 回遊をハイライトとしたい。(タイ)

1. Introduction:Thanks To The Ocean (作曲:勝又隆一/編曲:勝又隆一)
2. 水の扉 (作曲:勝又隆一/編曲:勝又隆一)
3. King Of BLUE-BLACK (作曲:正守勉/編曲:正守勉・勝又隆一)
4. Magic Bubbles (作曲:三沢またろう/編曲:三沢またろう)
5. 36℃(作曲:三沢またろう/編曲:三沢またろう)
6. 空へ(作曲:勝又隆一/編曲:勝又隆一)
7. For Eternity(作曲:鈴木茂/編曲:鈴木茂)
8. Water Forest(作曲:重村正道/編曲:鈴木茂・勝又隆一)
9. 回遊(作曲:鈴木茂/編曲:鈴木茂)
10. Thinking Of The Next…(作曲:勝又隆一/編曲:勝又隆一)
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light mellow部

Author:light mellow部
輝かしい70~80年代の名盤の影で完全にエアポケットと化した90~00年代産シティポップ。ブックオフとかハードオフで9割引きみたいな値段で売られてるCDを執拗に堀漁る重箱の隅みたいなブログです。似たような趣味の人達の集まり共同で書いてます。たまにイベントもやります。名前は、音楽ライターである金澤寿和さんの提唱する「Light Mellow」の概念を拝借しました。
Twitter:@hukihuki5

City pop from the '90s and '00s that has completely become an air pocket in the shadow of the glorious '70s and '80s classics. It's a blog like a corner of the box where I relentlessly dig for CDs that are sold at 90% off at Bookoff or Hard Off. It's a group of people who have similar interests and write together. Occasionally we have events. The name was borrowed from the concept of "Light Mellow" advocated by music writer Toshikazu Kanazawa.