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lightmellowbuについて(lightmellowbu紙Vol.3-bullion-より)

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lightmellowbuについて

 lightmellowbu(lightmellow部,通称”bu”)は2018年5月に発足した、これまで日本で醸成されてきたポップス観を転覆させるため、”シティポップ・パルチザン”をモットーに、主にブックオフを主戦場として日本のポップス、いわゆる和モノのdig活動を日々行っている全国に散らばる同志たちによる集いです。

 70〜80年代を中心としてAORやシティポップなどと呼称され、国内外に限らず当時盛んに制作され人口に膾炙したSoft&Mellowな音楽の数々を”LightMellow”という枠組みで捉え直し、シティポップ再評価の新たな潮流を生み出した金澤寿和氏を起点として、2010年代初頭より様々な”LightMellow”名盤が再発、発見されました。また、同時期からのレコードブームにより、過去の名盤をレコードで聴く、または現行の楽曲であってもレコードプレスされる、という形でCD以降の、現在隆盛を極めているインターネットを介したダウンロード、サブスクリプションサービスのオルタナとしてのリスニング体験として若い世代にも盛んに見られるようになりました。もちろん、最早カルチャー好きの若者らの間ではあたりまえ化したと言っても良いVaporwaveの存在や、それに伴ったYoutubeのサジェストによる竹内まりや/プラスティック・ラヴの超弩級の再評価からのミーム化などネットならではの現象も現在の国内外におけるシティポップブームに拍車をかけている状態です。ざっと説明しましたが、ここまでは現在までの文脈の理解としてインターネットを駆使すれば簡単に手に入る情報の羅列でございます。

さて、ここからが本ZINEの存在意義であるところなのです。
 2010年代以降、インターネットで検索すればどんな情報でも提示される夢のような時代になり、それらの果実をあたりまえのように享受し生きている我々であります。しかし、その情報が閲覧できているということは、過去の誰かがその情報を加工し、公開してくれていたという事実と表裏一体であることを理解していなければなりません。インターネットとは、世界の全てを閲覧できる限りない可能性を持つものではあるのですが、実態はとてつもなく広大な視野で世界の一部を見ているに過ぎないのです。そして“みんな”に発見されたものに関しては無限にブーストされ拡散していくのと対照的に、そもそも過去の”誰にも”情報が公開されることの無かったものは永遠にみんなの目に止まることはなく時代の潮流に飲み込まれていきます。

また音楽の話に戻りましょう。
 我々lightmellowbuのdig対象は大まかに1987〜2006年の20年間に限定しています。なぜこの20年かというと、バブル時代の好景気では当然音楽は街の雰囲気を彩るものとして機能し、若者たちはそれらを享受してきました。また1989年のレコードリリースの終焉とJ-POPの誕生、以降のCD隆盛の時期とも重なります。まず一つはこの狭間の時代でこぼれ落ちた音楽が大量に存在するということ。また音楽業界というのは世間的なバブル崩壊よりもかなり遅れて影響を受けることになり、90年代はほぼまるごと音楽バブルという形で1998年を筆頭に、今となってはえげつないとしか言いようのない売上枚数を記録しました。二つ目はそういった状況でふんだんに資金を投入し制作できた音楽、そもそも星の数ほどリリースできた時代背景による母数の多さがあるということ。そして三つ目は、2000年代前半、この時期既にインターネットはありましたが、まだまだ今ほど普及していない時代。我々と同じような活動を公開していた人々がいたとしてもそれらの情報は既に遺失してしまっている状況であり閲覧不可であること。それらの要素を鑑みてもこの年代設定は妥当ではないかと考えています。(補足するならば2007年というのは、例えば土岐麻子やGUIRO等のリリース年で、2012年頃から現在まで続く”新しいシティポップ”ムーブメントの胎動の時期であり、文脈的には現在とのつながりを感じずにはいられないのです。)

 個人的な見解から言わせていただくと、このような現在と断絶してしまったものに愛着を持ってしまうという嗜好は、buメンバーでも大半を占めるミレニアル世代には共通のものなのではないでしょうか。本当に新しいものを志向できなくなってしまった今、新しい目を持って過去に目を向けることの愉しみをみなさんで共有できればと思います。文字数が足りなくなってしまいましたのでこれにて。これまですくい上げてもらえなかった愛すべき音楽たちに対する各メンバーのソウルが感じられるレビューをお楽しみください。(INDGMSK a.k.a 台車)
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プロフィール

light mellow部

Author:light mellow部
輝かしい70~80年代の名盤の影で完全にエアポケットと化した90~00年代産シティポップ。ブックオフとかハードオフで9割引きみたいな値段で売られてるCDを執拗に堀漁る重箱の隅みたいなブログです。似たような趣味の人達の集まり共同で書いてます。たまにイベントもやります。名前は、音楽ライターである金澤寿和さんの提唱する「Light Mellow」の概念を拝借しました。
Twitter:@hukihuki5

City pop from the '90s and '00s that has completely become an air pocket in the shadow of the glorious '70s and '80s classics. It's a blog like a corner of the box where I relentlessly dig for CDs that are sold at 90% off at Bookoff or Hard Off. It's a group of people who have similar interests and write together. Occasionally we have events. The name was borrowed from the concept of "Light Mellow" advocated by music writer Toshikazu Kanazawa.